宇月原晴明『安徳天皇漂海記』読了。

安徳天皇漂海記

安徳天皇漂海記

うーむ、最後のあれを読んでもあまり深く感じるものはなかった。感動の場面なんだろうけどなー。いや、幼帝どうしの友情とか、南宋滅亡の場面とかにはぐっとくるものはあったけれども。
それに比べると第一部はなかなか楽しかった。実朝の空しさ! 堪らん。何より文体が好みなので、時間はかかっても気持ちよく読めた。
どうにも歴史小説成分だけを楽しんだと云う感じなので、伝奇部分も楽しめる素質が欲しいなあ。