森谷明子『れんげ野原のまんなかで』読了。

ほのぼの、ほんわか、のんびり。これらの言葉がずばりそのまま見えるような雰囲気でした。図書館が舞台の日常の謎。解決もとりあえず文句はつけようもない。ミスリーディングも伏線も(一目でそれとわかってしまいそうな形だけど)きちんとしている。でもそれだけ。後には何にも残りません、と云うのは褒め言葉にはならないか。
ミステリ的な真相としてはちょっとダークな部分もあるはずなのにそれを感じさせない。それがこの人の持ち味かも。