山田正紀『僧正の積木唄』読了。

『僧正殺人事件』はまだ解決していなかった。ディラード邸でまたもや殺人事件が起こり、容疑者はなんと日本人。日系移民社会にも波紋が広がり、当時アメリカにいた金田一耕助に依頼が来て、云々。ふと積んであったこの本のあらすじを見たら、たまたまつい最近読んだ『僧正』と関係があるようなので犯人とか忘れないうちに、と思って読みました。
しかしヴァンスカワイソス。ヴァンスが何か得意げに云うたびにマーカムとヒースは「………」。ちょっと不憫です。しかもヴァンスが出てくるのは最初だけ。あとは金田一の出ずっぱりで2人の対決と云う感じではありませんでした。
云われてみれば確かに『僧正』の解決は納得できないものだし、新解釈も新味はないものの説得力はある。新たに起こる事件も、手がかりを得るのがご都合主義だったりするけど、なかなか楽しました。殺害方法が派手でびっくり。
まあそれでもどうだろう、『僧正殺人事件』を読んでたからこその楽しみと云う部分が大きかったような。まあ読んでなくても問題はないと思いますが(注意深く読めばネタバレになるかも)。横溝は実は読んでないんで、そっちはわかりません。横溝読もうかな。