オズボーン「リスト:詩的で宗教的な調べ」(hyperion/CDA67445)

ここを読んでからずっと欲しかったのに、いつも店頭になくてやっと渋谷タワレコで買ったときも最後の1枚でした。
有名な第3曲「孤独の中の神の祝福」、第7曲「葬送」がそれなりに演奏されるのに対して、全10曲がすべて通して演奏される機会はコンサート・録音とも(多分)そんなにない。このオズボーンのCDだと全曲で83分だからぎりぎり1枚に収まらない訳で、そういった点でも不利ではあるけど、今回初めて全曲聴いてみてやっぱり看板2曲以外はメジャーにはなりきれないだろうなあと云う印象を持った。魅力がないわけではないので聴きこめば面白そうではあります。でも今回は以前から知ってた2曲のみちょっとコメント。
孤独の中の神の祝福。これはよい。曲も好きだが演奏が抜群にいいです。と云っても他にアラウ(70年)しか持ってない訳だが。いい演奏があれば欲しい。
葬送。これは非常に淡白と云うかそっけない演奏で最初はかなり面食らった。演奏は12:00でかなりゆっくりめかとも思ったけど、比べてみるとツィメルマン(90年)が12:10、シフラ(70年)も12:00。この曲単独で弾く場合は、ゴリゴリ弾いてもいいのかもしれないけど、このCDのように全曲演奏だとこのくらいの大人しめの演奏でないと前後の曲と合わないのかもしれない。
最初に言及したサイトのバールさんも仰ってる通り、hyperionはピアノ聴きにとって最重要レーベルだよなあと強く思います。