『桜庭一樹 物語る少女と野獣』読了

桜庭一樹  ~物語る少女と野獣~

桜庭一樹 ~物語る少女と野獣~

これは良いファンブック。書き下ろしの短編があって、単行本未収録の作品が3篇も載ってて、インタビューがあって、更に桜庭一樹が他人の文庫に書いた解説が再録されてたり、大いに読み応えがあった。ファンブックとはこうあるべしと云うお手本のような本でした。

竜騎士07『ひぐらしのなく頃に解 第三話 皆殺し編 下』読了

ひぐらしのなく頃に解 第三話~皆殺し編(下) (講談社BOX)

ひぐらしのなく頃に解 第三話~皆殺し編(下) (講談社BOX)

PS2版では最後の場面、滅菌作戦の詳細が省かれていてかなり残念だったが、小説版では当然描かれていてよかった。
皆殺し編は様々な問題が解決に向かうので、今までのもやもやは大体晴れるんだけど、まだ引っ掛かる点も残る。沙都子には謝るものの、北条家をはぶったこと自体は省みていないとか。結局ひぐらしにおいて、ダム戦争は最後まで良いもの、ポジティブなものとして評価されてて、それ自体の功罪を見直す視点みたいのは最後まで出てこないんだよなー。
あと、連続刊行の弊害だと思うんだけど、絵の質が落ちてるのが、この絵が購入理由のかなりを占めている自分としては非常に残念。

ジェフリー・アーチャー『十二本の毒矢』読了

十二本の毒矢 (新潮文庫)

十二本の毒矢 (新潮文庫)

もっとショートショート的と云うか、ミステリ的なオチがあるのかと思っていたので、やや拍子抜け。
好きなのは最後の二篇、「ハンガリーの教授」と「ある愛の歴史」かな。

浦賀和宏『生まれ来る子供たちのために』読了

生まれ来る子供たちのために (講談社ノベルス)

生まれ来る子供たちのために (講談社ノベルス)

シリーズ最終巻。ぎゃああああ。清涼院流水カーニバル三部作に匹敵する衝撃。とまでは行かないものの、凄かった。シリーズ全9冊、一気に再読したいなー。時間作れれば。

森博嗣『STAR EGG 星の玉子さま』読了

STAR EGG 星の玉子さま

STAR EGG 星の玉子さま

面白かった。高校に入って一番最初の中間テストで、内容も基礎中の基礎、初歩の初歩だったので周りがほぼみんな100点満点とかそれに近い点数を取ってる中、50点と云う驚異の点数を叩き出したほど物理は苦手だけど。でも考える楽しさってのはやっぱりあるし、それを知る上でも色々ヒントがある良い絵本だと思う。

長嶋有『ジャージの二人』読了

ジャージの二人 (集英社文庫)

ジャージの二人 (集英社文庫)

やっぱり小ネタと云うか、小道具の使い方が巧すぎる。アルフォートうまいですよね*1。夏休みのぼーっとした日常を書くのに、非常にこれらの小道具が効いてくる。今回は、パンを焼くトースターに書いてある注意書きが秀逸。

「四分以内にあわせるときは、五分以上まで回してから戻して下さい」

ありすぎて困る。でも、こう云うのばっかりに注目しすぎて、単なるあるあるネタとして読んでしまうのも問題だと思う>自分。
映画版は未見だが、↑に表示される映画版の表紙を見て、イメージぴったりだと笑った。

*1:そう云えば別名「ブルボン」小林だったな