阿部和重『プラスティック・ソウル』読了

プラスティック・ソウル

プラスティック・ソウル

三人称、私、わたしと目まぐるしく視点が入れ替わる割に、それほど読みにくいわけでもなく、すらすら読めた。また、冒頭で東京タワーが出てきたとき、とっさにこの間読んだ佐藤友哉「333のテッペン」を思い出したが、ただの偶然だし、何より冒頭に出てきたからと云ってそれが即テーマであるなんて云う分かりやすい小説ではない。構成がまとまっているわけでもないし、無理矢理終わらせたような感じだけど、非常に面白かった。