『パンドラ』Vol.1 SIDE-A
- 作者: 講談社BOX
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/02/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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雑誌の感想恒例、気になったものを。
西尾維新「傷物語」。やっぱり西尾維新は抜群にうまいし、面白い。でも羽川翼のキャラクターだけがどうにも気持ち悪い。単なる駒なんだよなー。西尾は無自覚でやってるのではなく、そうしたこと(完全に駒扱いしていること)も意識的だろうからこんなこと云っても的外れなんだけども。
小柳粒男「くうそうノンフィク日和」。うわぁ、これはとにかく文章が酷い。いやしかしものすごく下手な翻訳だと思えば読め……ねーよ。とにかく読み通すのがつらかった。でも、確かに何となく感じさせるものはあるようにも思う。才能はもしかしたらあるのかもしれない。でも、つらい。荒削りでもポテンシャルを感じさせるものを読みたいと云う欲求はそりゃあるにはあるが、これは流石に……。
森見登美彦、カラスヤサトシの各エッセイも面白かった。
清涼院流水「山風忍法超」。これ、実は流水の中でもかなり上位の出来なんじゃないか。
ゆずはらとしゆき「オタク・サブカル臨終図鑑」。これも面白い。
錦メガネ「コンバージョン・ブルー外伝」。あの流水大賞の後だと、文章が異常に上手く感じる。面白かった。
針谷卓史「ファイアボール」。これも面白かった。このフレーズが心に残った。
送信ボタンをクリックした。いつもそうした後で、取り返しのつかないことをした、という感触が残る。
吉原基貴「あおいひ」。これは次回以降も期待できるマンガ。
と云う訳で、面白く読めたものが多かった。ただ、この版型でこの厚さとなると持ち歩くことがほぼ絶望的なので、基本的に家でしか読めなくなるのが困りもの。