化野燐『蠱猫 人工憑霊蠱猫01』読了。

蠱猫 人工憑霊蠱猫01 (講談社ノベルス)

蠱猫 人工憑霊蠱猫01 (講談社ノベルス)

あらすじ読むと図書館司書の小夜子が中心の話かと思ったけど、後半7割は大学生の白石君の話じゃないかー。更に「凶悪な計画の全貌を知り」って書いてあるけど、全貌なんて全然明らかになってないような。あとあと、タイトルだけ見るとシリーズものの第1作って感じですが、それよりも上中下巻の上巻と云う感じだなあ。
と云う訳で、外側に少し文句を云いたい感じ。それで肝心の中身ですが、なにかバランスが悪いと思いました。第一章をしばらく読んで世界観にも慣れて来たと思ったら、第二章で視点人物がまったく違う人物になって、最後までずっとそのまま。ようやく最後に2人が出会うんですが、その出会いにもイマイチ盛り上がりがない。じゃあ白石の成長を書きたいのかと云えば、それだと第一章がいらないし。それから、幻想っぽい場面があるかと思えば、何となくラノベ風味が混ざるのも違和感。どっちかにしちゃえばいいのに。そうそう、伊沢さんが中途半端な萌えキャラ! 完全に失敗キャラですよこれは。まあそれで、文章はまあそんなに悪くないと思います。多少ぎこちないですが。あ、でも会話とアクションシーンが×かな。何か散々な云いようですが、ストーリーは結構面白そうなので、続刊は期待してます。