ヴァン・ダイン『グリーン家殺人事件』読了。

グリーン家殺人事件 (創元推理文庫 103-3)
さすがに古い。探偵が被害者のことを死んで当然の奴だとか云ったり、殺人遺伝子みたいの持ち出してきたり。それはさておいても、少しばかり長いし、犯人は予想つくし、トリックは拍子抜けだし。でも、それはこの本のずっと後に書かれたミステリを色々読んでいるからこその感想であって、やっぱり歴史を知ることってのは大切だよな。終盤ですべての手がかりが箇条書きにされてて(98か条!)、そしてそれが最終章で、どのようにそれらを辿っていけば解決に至るのか、道筋が数字で全部書かれていたりするのには素直に感嘆しました。何だかんだ云っても古典には読めと云われるだけのものはあると思うし、ミステリ的に無知な自分だったらここに驚くだろうなあとか想像しながら読むのも結構楽しいので、今後もたまには古典を。