村上春樹・柴田元幸『翻訳夜話』読了。

僕は翻訳文学と云うもの自体をあまり信用していない(偉そうに語れるほど僕は翻訳モノは読んでないけど)。それは何故かと云うと、「内容なんてない、あるのは文字だけだ」みたいな考えを持っているからで、だから版面までコントロールしようとする京極夏彦のスタンスが大好きだったりする。でもこの本で示された「翻訳は再現芸術である」(本書にこういう表現は出てこないが自分なりに要約した結果)と云う解釈はなるほどなーと思ったので、再現芸術たる音楽が好きな僕としては翻訳文学も好きになれるかもしれない。