清涼院流水『カーニバル』(講談社文庫)読了。

年末からかかりきりでようやく読了。当然ながらノベルス版は読んでいるのだけれど、見事なくらいに内容を忘れ去っており、初読のように楽しめました。ノベルス版と文庫版の対応は以下の通り。

  • 『カーニバル・イブ』→『一輪の花』
  • 『カーニバル』→『二輪の草』『三輪の層』
  • 『カーニバル・デイ』→『四輪の牛』『五輪の書

全5巻の文庫版では全編を貫くストーリーとは別に、1冊ごとに「読者への挑発状」と称した趣向があるのだが、『一輪の花』の仕掛けは結構楽しめた。ノベルス版でも『イブ』は結構よかったし。『イブ』と『一輪の花』は内容がかなり異なっているのだけど。でもこの長大な作品は途中やっぱりだれます。特に『五輪の書』の前半。独尊がでてきてからは結構萌えるが。まあ流水自身も書いてますがこの作品は清涼院流水上級者でないとお勧めできないなあ。別に『コズミック』や『ジョーカー』を読んでJDCの設定だとか『カーニバル』に繋がるストーリーを理解してないとだめって訳ではなくて、この作家の特徴をよくわかってからでないと、というか。まあそれも先入観ですが。ネタバレ全開で色々書きたいけど反転めんどくさいからこの辺で終わり。あ、つまんなそうに書いてますけど楽しかったですよ、とても。大好き清涼院。