津村巧『DOOMSDAY―審判の夜―』(amazon)読了。

王道の中の王道とは云え、話としては結構面白いと思うんだけど、場面がころころ変わるので非常に読みにくい。だから名前が全然覚えられない。登場人物表はあるんだけど、それに載ってない人もバンバン出るし、そう云う人の中にも結構重要人物がいるような気もするし。それと、色んな事がデフォルメされすぎなのも気になる。ありえないだろこの展開、みたいな。
ストーリーは楽しいと思うし、中盤以降はのめりこんだ。でも、ストーリーの楽しさが小説の醍醐味だとは思わないし、この本の方法が小説として成功しているとは云えないと思う。小説にしかできない事をしろ、とは必ずしも思わないけど、少なくとも小説の利点を生かしたものが読みたいなあ。