西尾維新『零崎双識の人間試験』読了

零崎双識の人間試験 (講談社ノベルス)

零崎双識の人間試験 (講談社ノベルス)

ファウスト』やら『パンドラ』やら『メフィスト』でちょこちょこ読んでた零崎シリーズ(人間シリーズ?)だが、ようやく本として出てるものを読んだ。
しかし、問題設定がわからない。深刻ぶって色々語ってるものの、イマイチピンと来ないなあ、と云う部分が多かった。前半はそこそこ面白かったんだけど。

竜騎士07『ひぐらしのなく頃に 解 第四話 祭囃し編 上』読了

ひぐらしのなく頃に解 第四話~祭囃し編~(上) (講談社BOX)

ひぐらしのなく頃に解 第四話~祭囃し編~(上) (講談社BOX)

カケラ紡ぎのあの細切れ断片は、本で読むと少しつらいかもしれない。

初野晴『退出ゲーム』読了

退出ゲーム

退出ゲーム

なかなか面白かった。謎も魅力的だし、独特のユーモアの書き方に最初はついていけなかったが、これが著者の味だと気付いてからは楽しかった。

田中慎弥『神様のいない日本シリーズ』読了

神様のいない日本シリーズ

神様のいない日本シリーズ

面白かった。読みごたえもあった。
芥川賞候補作の「図書準備室」のように、聞いているんだかいないんだか分らない相手に向かって延々と喋り続ける形式、と云うかそれより徹底していて、喋り倒して終わる。
でも「図書準備室」よりもこっちの方が何と云うか「文学的」に真っ当な感じ。モチーフとかメタファーとか色々解釈できそうな。「図書準備室」のあの歪さ(と「冷たい水の羊」の異様さ)が好きな者としては少しさびしいけど、田中慎弥はもう完全に純文学の書き手として王道を進んじゃうんだろうか*1

*1:まあ、もう川端賞、三島賞とってる訳だしね

『新潮』2004年6月号

豪華内容。いつも通り気になったものだけ。
桐野夏生男神」。ちょくちょく『新潮』で読んでるが、興味を引く。ていうか調べたらもう『東京島』として出てた。読もう。
黒井千次「危うい日」。何故かしら心に残った。
小島信夫「ラヴ・レター」。いろんな意味でこれはすごい。
小林恭二「さまよう獣」。これ面白いなー。
佐伯一麦「むかご」。これも面白かった。マンション管理人と云うものには、想像力を書きたてる何かがある。
佐藤友哉「死体と、」。これはよかった。面白い。中原昌也っぽいと云うのを脇に置けば。
郄村薫「少年の日には」。他のと比べて極端に短い、が、面白い。
辻井喬「シッタン河の雨」。これも何となく心に残る。
筒井康隆「耽読者の家」。ひたすら本ばかり読む話。
舞城王太郎「矢を止める五羽の梔鳥」。訳分からんー。
町田康一言主の神」。面白い。

『ファウスト』vol.7

ファウスト Vol.7 (2008 SUMMER) (7) (講談社MOOK) (講談社 Mook)

ファウスト Vol.7 (2008 SUMMER) (7) (講談社MOOK) (講談社 Mook)

ようやく読み終わったー。例によって気になったものだけ。
佐藤友哉「ウィワクシアの読書感想文」。あー、これは「1000の小説とバックベアード」より全然良い。
佐藤友哉「青酸クリームソーダ <鏡家サーガ>入門編」。これは素晴らしいなあ。滅茶苦茶面白かった。
筒井康隆ビアンカ・オーバースタディ」。ラノベって、云わば、直接こう云ったことを書かないで、如何にエロを描くかと云う点に力を注いでいる*1のに、御大直接書いちゃったよーって云う。そして第三話の「ウブメ効果」wwww!
郭敬明「悲しみは逆流して河になる」。タイトルは第一話って付いてるし、最後は「第一回・了」ってなってるから連載かと思いきや、単行本が出るらしい。内容は、どうも気取ったような文章がちょっと好みに合わないかなと云う感じ。翻訳の問題でもないっぽい。ただその後の対談はなかなか面白かった。
福嶋亮大「華文世界の文学」。言語に関心のある者として非常に興味深く読んだ。
西尾維新新本格魔法少女りすか 第十話 由々しき問題集!!!」。久しぶりのりすか。まともなバトルが無いからか? イマイチだった。
錦メガネ「コンバージョン・ブルー 第三話」。文章もぎこちないし、内容も微妙。『パンドラ』で文章巧いかもって思ったのは、やっぱり小柳粒男の直後に読んだから勘違いしただけだった。
北山猛邦「磔アリエッタ」。アホなトリックだなー。でも面白い。
「EDITOR×EDITOR 島崎博インタビュー」。「?南語」と云う名称が「台湾語」と呼ばせないための呼称だって説は初めて聞いたなー。

*1:全部が全部そうではないけど